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中国人が日本の土地を買っている件

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今回の帰省でまず最初に気になったのは大挙して押し寄せる中国勢を始めアジア勢の北海道進出である。

そもそも東京という場所にいると中央のことを「広く浅く」知ることはできるが日本の各地で起きているローカルな情報に触れる機会は無い。

実際のところローカルテレビ局は主に道内のニュースを扱っているし、地元紙は地元経済のトピックスが中心で彼らには東京を始め中央の情報が少ないとも言える。

このことはさほど問題ではないがちょっと面白い気づきがあった。

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さて、そんな中で気になった一つは「中国人ネタ」。

昔から北海道というのはアジア圏、その中でも雪の無い人たちにとって憧れの土地ではあったが近年では「観光」に留まらない経済活動も活発だ。中国人による北海道の土地購入が目立つ。投資目的も増えているが別荘需要もあるという。

ただ、中国人による土地売買は北海道に限らず全国的なものだ。

こうした動きに「中国人に土地を買われるとはけしからん!」みたいな世論がある。地元から猛反発に合い販売を断念するケースもあるという。

こうした反発に対して日本人の心理として理解できないわけではないがそれならば単純に売らなければ良いだけの話だし、自分たちが海外の土地を買うときは喜々として買う割に、自分たちの土地が買われるときは抵抗するというのも理解に苦しむ。

ただ、ここで疑問が一つ。

土地を買われて困るのか?

ということ。

ときおりアメリカの「エクソン・フロリオ条項(Exon-Florio provision)」が持ち出され、国内でもこうした法律を作るべきだという人もいる。ただ、誤解されているのはこの法律はアメリカ国家の安全保障を脅かす外国企業によるアメリカ企業支配を制限することに関する法律で「土地」とは関係ない。

土地なんて「紙切れ」だけが国外に出て行くだけで持って行けるわけでもないし、土地の売却費や手数料、その後の固定資産税などは海外から流入するお金なので閉塞感漂う地方経済にとって悪いことではない(日本人はどちらかというと閉鎖的、保守的だけどね)。

20年ほど前の日本人も諸外国に対して似たようなことをやっていたわけだし、今もさほど変わらない。 

道民をはじめ日本人が持つ中国人に対するイメージがよくないのも理解している(札幌で乗ったタクシーの運転手さんたちも中国人は避けたいそうだ)。ただ、これは世界的に彼らはそう思われているので日本だけの話ではない。また、「若い中国人」はこうした国際的に批判されていることはよく知っており、彼らの意識は変わり始めているのであと数年でマナーは向上するだろう。

まぁ、経済合理性を考えると、特に財源を持たない地方にとっては一時的にキャッシュが入るのであれば売りたくなるだろう。中国人に売りたくなければ日本人の買い手を自力で探せばいい。ただ、日本人が買ったとしても転売目的だろうから本質は何一つ変わらない。報道内容も「中国人が買った」と言われているがそのスキームは「香港の会社経由」なので買おうと思えば誰だって買える。ある意味今まで誰も見向きもしなかった(日本人含め)のだから買ってもらえてラッキー、ましてやその地域を開発してくれたら超ラッキー、くらいに思うのがスマート。

あと、「所有権」に拘る人は多い。でも、土地というのは国家から分離させることもできず、所有権を主張したところで持ち運びもできないんだし、所詮国家の領土の一部なのでいつかは国に戻るのだよ。土地の所有権とは「利用とそれに伴う自己の便益を主張する権利」程度で考えていたほうがこれまたスマート。

なので個人的には外人が日本の土地(というか権利)を買っていることに対してさほど抵抗感は無いし、ちょっと議論の焦点が「感情論では?」というのが目に付くのでその辺はみんな冷静に考えてみたら?と思った。